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『琅邪の鬼』/丸山天寿 読んだので感想!

たまには読書感想でも書いてみようかなということで。

『琅邪の鬼』/丸山天寿のネタバレ無し感想です。

琅邪の鬼 (講談社ノベルス)

琅邪の鬼 (講談社ノベルス)

あらすじ

始皇帝時代の中国、商家の家宝盗難をきっかけに、港町・琅邪で奇妙な事件が続発する!「甦って走る死体」、「美少女の怪死」、「連続する不可解な自死」、「一夜にして消失する屋敷」、「棺の中で成長する美女」―琅邪に跳梁する正体不明の鬼たち!治安を取り戻すべく、伝説の方士・徐福の弟子たちが、医術、易占、剣術、推理…各々の能力を駆使して真相に迫る。多彩な登場人物、手に汗握る攻防、緻密な謎解き、そして情報力!面白さ極めた、圧倒的興奮の痛快歴史ミステリー!第44回メフィスト賞受賞作。
琅邪の鬼 (講談社ノベルス)より

感想

この『琅邪の鬼』という本はあらすじに書いてある通りメフィスト賞受賞作です。
メフィスト受賞作というとヘンテコな作品が多いことで有名ですけれど、この本も古代中国(秦の時代)を舞台としたミステリーという意味では変わり種ですね。

変わっているといえば著者の丸山天寿さんも。
まるでお爺ちゃんのような名前ですが、実際この本でデビューした2010年当時50代半ばだったようで、著者コメントではホラ吹きおやじを自称しています。この年齢でのメフィスト賞受賞というのはなかなか珍しいこと。

じゃぁ本の中身はお硬い中国モノなのかといえば全くそんなことはなくて、スイスイ読めるし読後感は爽快という素晴らしいエンタメ作品になっているんです。

前半では古代中国の医療についてだとか、舞台となる街の説明とか、タイトルにも含まれる鬼とはなにかといった説明がされます。この辺りの雑学なんかも読んでいてなかなか楽しい。

物語は求盗という警察のようなポジションの人物を主人公として、特殊な力を持っている徐福塾の医師達の力を借りながら事件を追っていくと言う形で進行します。
このキャラクター達が実に個性的で魅力的。

個人的にお気に入りは、主人公の希仁。
真っ直ぐな生き方をしていて実直。気持ちの良いキャラクターをしています。


ミステリーとしてどうかというと、
不可解な事件が次々と起こっていって、もはや謎が把握しきれないほど積み重なっていきます。しかし最終的にはずばっと一気に解決してくれるのが爽快です。

ページ数は300ページ程(ノベルス版)と短いながらも、なかなか複雑な事件が描かれています。
複雑な事件を一気に解決するだけあって、解決編での説明では引っかかるようなロジックもいくつかありました。
でも、それに関係する部分に戻って確認してみたりすると、しっかり解決編のための伏線がはってあったりしてやられたなーって感じ。

私はあまり古代中国に詳しくないのもあって、最後に明かされた真相の一つの衝撃さはいまいち感じ取れなかったのが残念なかぎり。

だけど全体としては読みやすく、キャラクターも事件の謎も魅力的で楽しめました。
オススメです!

琅邪の鬼 (講談社ノベルス)

琅邪の鬼 (講談社ノベルス)