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『少女たちは荒野を目指す』6話 感想と考察 砂雪とテルハの関係

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© みなとそふと/しょこめざ製作委員会
*ネタバレ注意*
今回の記事は考察メインです。

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あらすじ

北条文太郎達は夏の海にやってきた。それぞれ思い思いに楽しむ中、黒田砂雪は美少女ゲームによくあるシチュエーションを実行していっている。
そうして、皆でスイカを食べることに。そのときの砂雪の子供っぽい話に、夕夏は文太郎といた昔を思い出す。

皆は食事と風呂を済ませ、夜の砂浜で花火をすることに。そんな中、安東テルハは砂雪に対してそれまでの勝手な行動を謝る。それに対して、砂雪は完成させてくれれば良いと答えたのだった。

翌日の朝、砂浜で、夕夏と文太郎二人で会話している所に、砂雪がやってくる。夕夏にはよく分からないゲーム作りの話を熱心にする二人。突然夕夏は、文太郎に「バカ!」と言い残して駆け出していった。その後、帰りの電車内でも夕夏は言葉少なだった。

砂雪ポンコツなんじゃ?

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「これがいわゆるサービス回というものね」というサブタイに恥じないサービス回でしたね!
これまで若干ギスギス感のあったこのメンバーですが、着々と打ち解けていってる感じがします。

意外に感じたのは砂雪。これまで勝手に、変人だけど有能なキャラだと思っていたのですが、運動もできず、他にもなにかとポンコツな様子。真面目なトーンでアホっぽいこと言ってるのに毎回笑ってしまいました。

しかし、ただのサービス回では終わりませんでしたね。夕夏の件もそうですが、今回着目したいのは砂雪とテルハの関係についてです。

砂雪とテルハの関係を考察

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後半の花火のシーン。テルハが砂雪に謝り、和解したようです。前回の話を通してテルハにも変化があったようでよかった。
しかし、このときテルハが気になることを言っていました。

「私も今回は最後まで作りたいしね」

"今回は" とはどういうことでしょう。意味深ですね。ということでこの発言から、砂雪とテルハの関係について考えてみました。

結論から言うと、テルハと砂雪は以前一緒にゲームを作っていたことがあったのではないかと思います。なぜこの結論に至ったか。根拠を2つ書いていきます。 以下(*)クリックで補足にジャンプ

ここで第二話、安東テルハと結城うぐいすがメンバーに加入したときの話を思い返してみます。部室に砂雪以外のメンバーが揃っている所に、砂雪がやってきます。それを見たテルハは驚きとともに嫌そうな顔をしていました。つまり、テルハは以前から砂雪と関係があって、それは決して良い関係では無かったということです。(*)

次に二話のこのシーンの少し前、階段にて文太郎とテルハが二人で話しているシーン。文太郎は、今ゲーム作りをしていることをテルハに告白します。それを受けてテルハはすぐに、ゲームのジャンルは美少女ゲームだと言い当て、文太郎に驚かれています。なぜゲームと聞いて真っ先に美少女ゲームが出てきたのか。これは、以前自分も美少女ゲームと関係が深かった、もっと言えば作っていたことがあったからこそすぐに言い当てられたのではないでしょうか。(**)
とすれば、そのとき一緒にゲーム作りをしていたのは当然砂雪です。演劇を見ただけで、そのシナリオ担当に声をかけるほどですから、どこからかテルハの技術を聞いて、勧誘していたとしても不思議ではありません。(***)

しかし、部室で顔を合わせときの反応から考えると、ゲーム作りは失敗。ゲームは完成しなかったのでしょう。

そして以前失敗していたからこそ、この第六話での

「私も今回は最後まで作りたいしね」

というテルハの言葉に繋がったのではないかと思いました。(****)

もしそうなら、砂雪からの
ゲームクリエーターは結果を出せば許される…(略)…これからもよろしく」
という言葉は、テルハにとって相当大きな意味があり、重い言葉だったはずです。

青春物語

うーん。上の考察では砂雪とテルハは一緒にゲーム作りをしていたことがあると結論づけましたがどうでしょうね。正直"ゲーム作りをしていた"という部分は根拠が弱いと思います。でも2話でのテルハの反応から言って、二人の間には何かしらの因縁があるとは思うんですよね。

なんにせよ、今は夕夏がどうなるかですね。
全てをよくわかっていると思っていた相手が、いつの間にか自分の知らない部分を持ち始めている。それに対する焦りと、そう変化させた砂雪に対する嫉妬のようなもの。この苦々しい感じ。青春ですねー。解決できるのかな。
正直報われる気配ゼロですよね。
そんな次回以降への期待と不安ができた、良いサービス回だったなと思います。

(補足) (*)クリックで元の場所にジャンプ
(*)
テルハと砂雪は同級生ですから顔見知りではあるはずです。一匹狼的な砂雪にただ苦手意識を持っていただけという可能性もあります。
(**)
テルハは元々BLが好きで、そういったジャンルに馴染みがあるために偶然言い当てることが出来たというのもありえます。
(***)
テルハの技術を知っていたのなら、部室のシーンで、プログラミングが出来ると言うテルハに「事実なの?」と確認する砂雪に矛盾を感じるかもしれません。ですが、推測が正しいとすると、以前にゲーム作りは失敗しているわけで、全体の士気に関わりますから砂雪はそれを文太郎達には知られたくないはずです。それを考えると、テルハとの関係を隠すのは理解できる行動といえるでしょう。
(****)
第5話からわかるように、テルハは自分の投げ出しがちな性格を把握しているようです。そこから「今回は」という言葉が出たともとれます。

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